財団法人神奈川科学技術アカデミー

 ホームイノベーションセンター過去の事業のご紹介> 外部資金導入実績> 神奈川県地域結集事業型共同研究事業> 事業概要

神奈川県「地域結集型共同研究事業」の概要

(平成15年9月終了)

「地域結集型共同研究事業」とは?

  科学技術基本法に沿い、地域に存在する大学、公設試験研究機関、研究開発型企業等の研究開発セクター間の有機的な協力と地域の卓越した「人材」を結集し、ネットワーク型地域COE(センター・オブ・エクセレンス:優秀な頭脳と最先端設備と環境を備えた世界的な研究拠点)の形成を通じて世界的水準の研究分野を開拓することにより、独創的な新産業創出等に資する科学技術基盤の形成及び強化を図ることを目的として、平成9年度に創設されました。事業費(国費分)は1地域年間3.5億円程度(初年度は2.5億程度)で、事業実施期間は原則5年間。

  現在、22の地域(都道府県・政令指定都市)が、それぞれ地域に特色のあるテーマで事業を展開しています。

地域結集型共同研究事業イメージ

神奈川県「地域結集型共同研究事業」の概要

背景

  21世紀に向けて、エレクトロニクス技術に代わり、光または光によって誘起される様々な現象や機能を利用する光科学分野が、新産業・新技術創出の先導役になりつつあります。神奈川県は、これまで、わが国の製造業をリードする産業が次々に発展してきましたが、近年の経済構造の変化や企業の国際化の進展等に伴い、本県の製造業は、知識集約型あるいは高付加価値型産業構造への一層の転換が急がれています。そのためには独創的な科学技術の創生と、新産業の創出を積極的に推進してゆく必要があります。他方、本県の特長として上げられるのが、科学技術資源の高度の集積です。県内の民間研究機関(企業の研究開発部門を含む)は、1 019 機関と研究機関の立地において日本有数また、理工系学部を有する大学は国公立、私立を合わせて10大学が立地しています。県内に常住する科学研究者・技術者は30万人を越え全国トップレベルにあります。

目標

  次世代光産業の発展の戦略的基盤となる、革新的光学材料・光機能材料の研究開発を通して特に環境分野を視点として新産業の創出をめざします。地域に存在する大学・企業等の研究ポテンシャルと十分に連携を図りつつ本事業を推進するとともに、地域に最先端の研究ネットワークと研究成果の展開機能が根付き、更に発展するような、地域COE の構築をめざします。また、地域の産学協同研究における知的所有権の規範の確立などを通して、本事業終了後も地域において円滑に共同研究が実施されるための基盤を形成することをめざします。

サブテーマ

  地域の有する先進的な研究シーズの中から、4つの新材料をサブテーマに選びました。これに、新材料・デバイスの商品化に不可欠なもの作り技術である「金型設計製作法」を加え、5つのサブテーマの研究開発を行っています(革新的光学プラスチック材料」については、平成12年9月をもってJST「創造科学推進事業」に発展的に移行しました)。

事業のしくみ

  科学技術振興事業団の委託を受け、神奈川科学技術アカデミーが中核機関となり、光科学重点研究室をコア研究室として県内及び近在の研究機関に研究者や研究設備を配置して、共同研究の物的な基盤を整備・維持するとともに、共同研究の組織化や特許化、研究成果の県下企業への技術移転をコーディネートします。

事業実施体制

  次世代光産業の発展の戦略的基盤となる、革新的光学材料・光機能材料の研究開発を通して特に環境分野を視点として新産業の創出をめざします。  地域に存在する大学・企業等の研究ポテンシャルと十分に連携を図りつつ本事業を推進するとともに、地域に最先端の研究ネットワークと研究成果の展開機能が根付き、更に発展するような、地域COE の構築をめざします。また、地域の産学協同研究における知的所有権の規範の確立などを通して、本事業終了後も地域において円滑に共同研究が実施されるための基盤を形成することをめざします。

事業総括

額田 健吉[財団法人神奈川科学技術アカデミー(KAST)名誉顧問]

研究統括

藤嶋 昭[KAST 理事長 兼 光科学重点研究室長]

新技術エージェント

手島 透/高橋 秀尚/村山 和永

中核機関

財団法人神奈川科学技術アカデミー(KAST)

研究交流促進会議

事業総括が議長をつとめ、本事業の実行計画の立案などについて審議します。地域の産学公の有識者により構成されます。

共同研究推進委員会

本事業に参加する機関の研究代表者及び研究者で構成。議長は研究統括がつとめ、共同研究計画の立案、研究推進のための調整を行います。

コア研究室

KAST 光科学重点研究室

研究拠点

コア研究室以外に、県内及び近在の下記の大学・研究機関に、研究員及び設備を配置し共同研究を実施ししています。
  • 慶応義塾大学理工学部
  • 横浜市立大学医学部
  • 東京大学先端科学技術研究センター
 前のページへ戻る    ページのトップへ戻る

プロフィール

額田健吉 事業総括

額田健吉 氏 工業技術院東京工業試験所主任研究員、東レ(株)開発研究所長、東レリサーチセンター社長、(財)神奈川科学技術アカデミー専務理事同顧問を経て、現在(財)神奈川科学技術アカデミー名誉顧問。東京大学理学博士。

抱負

 このたびは地域結集型共同研究事業の事業総括を仰せつかり、光栄に存ずるとともに、その責任の重さに背筋をただす思いでおります。
 神奈川県は、「ものづくり」の伝統と活力に満ちた県であります。しかしながら、この活力に近年かげりがさしていることも否めません。このような現状を打破するためには、地域に根ざした独創的な技術をものにして、それを新産業の種として育成していく必要があります。本事業では、光科学、なかんづく光材料科学のイノベーションをそのための戦略的「かなめ」に位置づけました。光材料科学は、私が財団法人神奈川科学技術アカデミーの10年にわたる活動の中で、その発展の可能性に確かな手応えを感じている分野であります。
 神奈川で芽生えた、独創的な材料科学の研究開発を集中的に深化させ、新産業の創出につなげていくため、気鋭の研究者とチャレンジ精神に満ちた企業家の出会いを生み出し、切磋琢磨を活性化する「触媒」のような役割を果たせればと考えております。
 皆様のご理解とご協力を切にお願いする次第です。

藤嶋 昭 研究統括

藤嶋 昭 氏 元 東京大学大学院工学系研究科教授。
平成15年4月より(財)神奈川科学技術アカデミー理事長。

専門分野

 機能光工学、半導体電極の研究、光触媒反応の研究、画像化学の基礎研究

抱負

 光産業は、神奈川県におけるもっとも先進的な分野であり、本事業では、次世代の光産業の発展を足下から支える、光機能材料・光学材料の開発に取り組みます。当初は四つのテーマでスタートしますが、これらを固定化するのではなく、常に厳しい評価を行うとともに、県内の大学や研究機関、企業との連携の中から新しいテーマと人材を積極的に発掘し、取り上げて行きます。
 また、研究成果は積極的に特許化し、県内の企業と協力して事業化にまでつなげていくために力を注いでいきたいと考えております。

手島透 新技術エージェント

手島透 氏 (株)アイヒッツ研究所代表取締役社長、(財)神奈川科学技術アカデミー研究顧問、公文教育研究会取締役、スタンレー電気(株)技術研究所長、同代表取締役社長を歴任。

抱負

 私が今日あるのは、東北大学前総長 西澤潤一先生の独創的発明特許を科学技術振興事業団の委託事業を受け、世界に自慢できる高輝度赤色LEDを開発し、事業化に成功し新技術を確立したからだといっても過言ではありません。この経験より生まれた大切な項目は、
 H・・・HUMAN HUMAN RELATIONS=心の経営・人間関係
 I・・・INNOVATION INNOVATIVE INDUSTRY=独創技術・独創産業
 T・・・TECHNOLOGY TECHNOLOGY TRANSFER=新技術開発・技術移転・技術連携
 S・・・SEED SYSTEM SPEED=種・システム・スピード これらの包含された理念に立って「新技術開発への挑戦」、「知的財産権の事業化や技術移転」などに夢を描き、可能性の実現すなわち成功に向けて挑戦したいものです。

高橋秀尚 新技術エージェント

高橋秀尚 氏 東洋レーヨン(株)(現東レ(株))入社。東レ(株)研究開発企画部主席部員、新技術開発事業団創造科学事業技術参事、(財)神奈川科学技術アカデミー研究部長、科学技術振興事業団戦略的基礎研究事業嘱託等を歴任し、一環して基礎研究等の研究開発に携わってきた。特にKASTにおいては、設立当初から研究事業の育成を担当した。

村山和永 新技術エージェント

村山和永 氏 東洋レーヨン株式会社(現東レ(株))入社。東レ(株)開発研究所主任研究員、(株)東レリサーチセンター材料物性研究部長、営業企画部長、(財)神奈川科学技術アカデミー教育部長、研究部長を歴任。炭素繊維(東レ)、分析サービス(東レリサーチセンター)、大学院レベルの技術者教育(神奈川科学技術アカデミー)の3事業について、いずれもゼロの段階から参画し事業の立ち上げを経験した。

 前のページへ戻る    ページのトップへ戻る

研究成果(工業所有権等)に関するルール

工業所有権等の帰属について

 本事業の研究成果は、積極的に工業所有権として出願していただきます。発明・考案等にもとずく工業所有権、ノウハウ、ソフトウェアなど研究成果の帰属は要約すれば以下のとおりです。

 工業所有権は参加企業とKASTの共有とします。持ち分は発明・考案への寄与に応じて協議して決定します。KAST側の発明者の人件費が本事業費で負担されている場合には、KASTの持ち分の半分は科学技術振興事業団に譲渡され、三者の共有となります。

工業所有権等の出願・実施等にあたって

工業所有権については、以上のような帰属に関するものの他、出願、実施等について次のようなルールがあります。個々に契約書に明記されます。

<出願について>

 出願に関する経費は、共有者が持分に応じて負担する。
 工業所有権等の共有者は、共同出願契約を締結する。
 契約終了日現在において工業所有権等の出願等を終えていないものについては、国内出願等は終了日後6ヶ月以内に、外国出願等は終了日後1年以内に行う。

<実施について>

 共有者は、事業団と共有する知的所有権を実施する場合、事業団と実施契約を締結する。
 発明者、参加企業等が既に保有している特許(基本特許等)がある場合には、当該共有特許との間での寄与率を協議して実施料やその配分額を決定する。

<実施許諾について>

 事業団は、知的所有権の優先的実施を共有者に対して許諾できる。
 事業団は、知的所有権の第三者への実施許諾を共有者の意見を考慮して行う。共有者はこれに同意する。
 事業団は、共有者以外の第三者が知的所有権を実施できないことが公共の利益を著しく損なうと認めたとき、又は共有者が正当な理由なく知的所有権を実施しないと認めたときには、知的所有権を共有者以外の第三者に実施許諾できる。

<収入分配について>

 第三者の実施料は事業団が徴収し、持分に応じて共有者へ配分する。
 発明者が自己の持分を事業団へ譲渡し、事業団がその特許権に基づいて実施料収入を得た場合は、発明者は実施補償金を得ることができる。

 前のページへ戻る    ページのトップへ戻る