財団法人神奈川科学技術アカデミー

 ホームイノベーションセンター過去の事業のご紹介> これまでの研究のご紹介> 「一細胞分子計測」プロジェクト

「一細胞分子計測」プロジェクト

終了プロジェクト

研究概要

ナノ粒子で1細胞内の情報を可視化する

ナノ粒子で1細胞内の情報を可視化する

 現在、バイオインフォマティクスの研究およびこれを活用した創薬開発の流れは、いかに細胞の特徴を決定する鍵となるマーカー分子の発現を高速・高感度にかつ定量的に計測するかを競う段階にきています。ここで重要なのは、いかに微量の細胞から、どこまで精密に複雑な細胞内の情報を読み出すかという各細胞単位の発現情報の理解を目指すことであり、これらは細胞の防御機構、協調的作動などの次世代の生物学・医学の理解・発展には不可欠な情報です。しかし、現状ではここの細胞毎の詳細な発現マーカー分子解析を定量的に行う効果的な方法は無く、従来のDNAチップ等で細胞集団の平均的データを測定する以外に方法はありませんでした。

 本プロジェクトでは、従来不可能であった、1細胞単位での詳細な解析が可能となる技術の確立を目指しています。この技術が確立すれば集団中の個々の細胞の「個性」と細胞内の複雑な情報の組み合わせを計測することが初めて可能となり、次世代セローム研究(細胞研究)において世界的に大きく先駆けることができると考えています。本研究では、PCR法、DNAアレイチップといった既存の独占的な技術を用いることなく、定量的かつ高速な元素マーカー付き金ナノ粒子1分子計測技術の実現を目指します。この研究成果は、創薬をはじめ新薬の開発に貢献する他、細胞の新しい研究を切り開くものと期待されます。さらに、ベンチャーやものづくり企業等と連携を図り、地域産業の活性化につながるものと期待されます。

プロジェクトリーダー

プロジェクトリーダー 安田 賢二 氏安田 賢二
(やすだ けんじ)


【ライフサイエンス】

「一細胞分子計測」プロジェクト

研究体制

期間 平成20年 4月~平成24年 3月 4年
実施場所

〒213-0012
神奈川県川崎市高津区坂戸3-2-1
KSP東棟3F

研究員一覧

研究概要 (H23年8月)pdfアイコン

中間評価報告書pdfアイコン

事後評価報告書pdfアイコン

研究状況(PDF 431KB)pdfアイコン

研究内容

図1 金属ナノ粒子の作製
図1 金属ナノ粒子の作製

1. 多種標的分子同時識別のための金ナノ粒子プローブ作製技術の開発

 様々な粒径の金ナノ粒子に、他の元素をドープさせることで、生体分子標識用に、粒径、元素組成が異なるナノ粒子プローブセットを作製します。この方法では、従来の蛍光色素を用いた方法と異なり非常に多くの種類のプローブセットを利用することが可能になります。

図2 超高感度DNAチップの開発
図2 超高感度DNAチップの開発

2. 金ナノ粒子プローブによる生体分子の修飾および超高感度DNAチップの開発

  作製した金ナノ粒子にDNA等を修飾したものを標識として用い、金属ナノ粒子を電子顕微鏡により計測することで、従来のDNAチップと比べて、非常に高感度なDNAチップを実現することが可能になります。さらに生体分子を修飾した金ナノ粒子、および計測機器の開発をおこない、超高感度なDNAチップの実用化を実施いたします。

図3 1細胞内での生体分子の検出
図3 1細胞内での生体分子の検出

3. 1細胞レベルでの空間局在分布を保持した標的分子の定量検出

  特定の生体分子と結合するよう修飾した金属ナノ粒子を作製し、1細胞内の局所的な生体分子発現を解析します。電子顕微鏡技術を駆使し、ナノ粒子の組成・サイズの違いを認識することで、1細胞内での、様々な生体分子の発現を計測・解析する技術の実現を目指します。

イノベーションセンター 研究支援グループ
TEL:044-819-2034 FAX:044-819-2026
研究推進グループ E-mail : res@newkast.or.jp

 前のページへ戻る    ページのトップへ戻る