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マイクロ・ナノ機械を使って光を制御する「光メカトロニクス」プロジェクト

終了プロジェクト

研究概要

光メカトロニクス

 半導体微細加工技術を応用すれば、シリコン基板上にミクロンサイズの微小なミラー等の光学部品を集積加工することができます。しかも、このミラーは静電気を使って機械的に動かすことができるのです。このように小さな機械構造を微小光学分野に応用する「光メカトロニクス」は、投影型の映像ディスプレーや、光ファイバスイッチ、データストレージなどの情報通信機器に応用可能な重要な技術分野であり、マイクロエレクトロニクス(電気系)、マイクロメカニクス(機械系)とマイクロオプティクス(光学系)が重なり合った融合領域の研究です。

 従来の光メカトロニクス研究は、微小な光学素子を製作して、それらを用いて光の向きや強度を制御する技術を中心に研究開発されていました。一方、本プロジェクトの「光メカトロニクス」では、従来とは逆に、光を用いて微小な機械を制御する新しい試みに挑戦します。この技術が確立すれば、光と微小機械(=メカ)がお互いに影響を及ぼし合い、メカを介して光で光を制御する新しい機能性デバイスの創造が可能になります。

 本プロジェクトでは、光とメカが相互作用する仕組みを集積化するためのデバイス設計、製造方法を研究し、光を用いた空間論理演算、光ファイバ通信機器、情報記憶装置などへ応用展開して産業界への貢献を目指します。

プロジェクトリーダー

年吉 洋 氏年吉 洋


【エレクトロニクス・
情報技術】

マイクロ・ナノ機械を使って光を制御する
「光メカトロニクス」プロジェクト

研究体制

期間 H17.4~H20.3 3年

「平成19年神奈川県ものづくり技術交流会」ポスター賞 受賞!

研究内容

光の入射によって向きを変えるマイクロミラーの概念図
【図1】 光の入射によって向きを変えるマイクロミラーの概念図

1) 光で駆動するマイクロメカニカル機構の基礎技術の確立

  本プロジェクトの基礎となるデバイスとして、シリコン基板上に静電マイクロアクチュエータと受光素子をマイクロマシニング技術により集積化する方法を検討します。特に、直径1ミリ以下のマイクロミラーと、それを機械的に駆動するアクチュエータ、光を受けてアクチュエータに駆動電圧を供給するフォトダイオードの3点を集積化したデバイスを試作し、メカを介した光演算の基本素子としての評価を行います。

マイクロミラーを使った光演算,スイッチングシステム
【図2】 マイクロミラーを使った光演算、スイッチングシステム

2) 光メカトロニクスによる空間光演算への応用

  前記の光で制御する静電マイクロミラーを、N×N個のマトリクス状に配置したデバイスを製作し、自由空間中での並列光演算や、光ファイバスイッチ・マトリクスに応用する光学実験を行います。

マイクロ・ナノメカ構造を用いた光学特性の新しい変調方式
【図3】 マイクロ・ナノメカ構造を用いた光学特性の新しい変調方式

3) ナノ機械構造による光学物性の変調

  光でメカを駆動する原理を、ミリメートル~マイクロの世界からサブミクロンの領域へと微細化する際のスケーリングの効果について理論的に追究します。特に、メカ構造が光の波長と同程度の大きさになったときに現れる特異な新現象に着目し、実効的屈折率などの光学的材料特性をナノメカ構造によって変化する方法を検討します。この原理を非常に微細な光導波路変調器などに応用する研究を行います。

イノベーションセンター 研究支援グループ
TEL:044-819-2034 FAX:044-819-2026
研究推進グループ E-mail : res@newkast.or.jp

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